下車駅の出口は一番前だというのに
ホームを後ろへと歩いていく
やっとたどり着いた喫煙所に、火をともしたところで
東京行きのアナウンスに、電車は流れ込んでくる
これからこいちじかんばかしは吸えないのだと思うと
慌てて、3口ほど吸い込んで、まだ十分な長さの煙草をもみ消して
乗車中は、すっかり煙草の味も忘れているというのに
電車を降りたととたんに、すでに煙草の箱を取り出して
なんでこんなところにいるのだと
今度は改札を目指してホームの端から端へと
さて、路上禁煙地区
指に煙草を挟みつつ、もう片方の手にはジッポを握り締めて
会社の敷居をまたぐ前には火をつけて
おはようございますの挨拶代わりに煙を吐き出す
いつだってぼくはたばこをやめる気でいる