日記

金曜日の終電にうんざりすることも
体臭と酒の匂いにまみれてもみくちゃにされながら
なんとか世の中にしがみついている気になる

土曜日の始発にでくわすとひどく沈む
取り残された人々が運ばれていく

座席からずり落ちそうに、通路にばたばたと足が投げ出され
その足を一つ一つまたぎながら
どこまでいっても、車両の扉を開けるたびに
とっくに腐ってしまった体臭と酒の匂い

上りの電車に朝刊を広げたスーツ姿がすれ違い、あっという間に通り過ぎていく
ぼくはいったいどこに連れて行かれるのかと
終点で穴に埋められても意識を取り戻しそうにない人々に囲まれている

ここなら安全と思って確保した座席にも
死人のようにだらりともたれかかってきた

ぼくは電車を降りて
取り残された人々が運ばれていく

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