aochiki

    LD&K所属のレコーディングエンジニアです
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東京を始めた日

Posted by aochiki | 自己紹介 | 2006 6月 28 水曜日 3:41 AM

18歳の春、ぼくは東京にいて
新宿駅南口から甲州街道をまっすぐに歩いて
首都高速が見えてきたあたりでわき道にそれるとホテルはあって
その小さなビジネスホテルからぼくの東京は始まった

その半年前、東京ににやってきて、同じこのホテルに泊まり
ストップウォッチで時間を計る
新宿駅まで10分、中央線で国立駅まで40分、一橋大学まで5分
時計台の写真を撮った

その写真を肌身離さず半年間、いよいよ本番
いまさらあがいたところで始まらないと、ホテルでテレビを見ていた
ベストテンが今週の1位をぱたぱたとめくり始め、WINKの愛がとまらないが表示される
スタジオアルタからの中継が入り、WINKがでてきた

アルタ?すぐそこじゃないかと、すぐそばにWINKがいる
アルタの方角とテレビとをきょろきょろ往復しながら
ここが東京かと一人で興奮し
絶対受かってやると拳を固めたところに、外線電話が鳴る

「よー、気合、はいっとるか」と隊長の声
そういえばやつも新宿のホテル
「あたりまえや、テレビ見とったか?、WINKがこのへんにおるど」とやつの興味をひいてみると
「そんなことはどうでもええねん」と途端にテンションを下げてきた
「非常事態や」とさらに深刻

「おまえんとこのテレビ、有料チャンネルついとるか」

「もうチェックしとるわ、最初は30秒ぐらいただで見れてんけど
どんどん短かなって、もう金払わんと見れへんようなった
おまえもどうせ見れんようなったんやろ
そんなに見たいんやったら、金払え」

「おれなぁ、不覚にも受験生パックちゅうのにだまされてやなぁ
このホテル、有料チャンネルの線、わざわざ抜いとんねん
ピンチや、助けてくれ」

「どないせぇーちゅーねん」

「今から行くわ」と電話は切れた

10分ほどでノックがして
「よー、おまえは命の恩人やー」とたいそうな再開
「悪いけど15分でええから、一人にしてくれへんか」と追い出されてガチャリと鍵が下りた

ぼくはロビーで15分時間をつぶし、自分の部屋にノックする
何事も無かったかのように顔を出す隊長は
「おまえは命の恩人やー」と今度は手を差し出してくる
「手、洗ったんかい」
「細かいこと気にするな、じゃー健闘を祈る、明日また来るわ」

1日目の試験が終わって、やってきた隊長はかなりへこんでいて
ぼくの方はなんとなくうまくいったようなつもりでいて
「すっきりしていけや」と励まして
15分、きっちり済ませて、少しばかり元気を取り戻して帰っていった
ぼくの青春時代はこんな友情で結ばれていた

「なにの回数と合格率は正比例し、なにの回数と合格率は反比例する」
隊長の持論は、東大現役合格で証明したつもりでいる

ぼくはあと何回だったのだろうと、浪人生

始まった、ぼくのスタート

Posted by aochiki | 自己紹介 | 2005 12月 24 土曜日 6:02 AM

書くのがたるくなってきた、自己紹介、ここらでいったん終結

こんなところにあったのだ、レコーディングスタジオ
藤沢市大庭
イニックレコーディングホステリー

ちゃりんこでも通える、ここでいいか、ぼくの人生

とりあえず電話
とりあえずご挨拶
とりあえず通う

お金なんていりませんと
初任給2万円と交通費、昼夜2食つき
家賃が払えない

ぼくはティーボーイ
目の上のたんこぶ、2人のアシスタントエンジニア
どちらかがいなくならない限り

週2日の休みをもらい家賃を稼ぎに行く
ヤマザキ製パン横浜工場
まるごとバナナ生産ライン

バナナの皮剥きに雑念が混じらなくなった頃
ぼくの道は開けた

やっと手に入れたアシスタントエンジニアの席
なんとか食えるようになった音楽で

抜群の音質と、トラブルだらけの世界に1台しか存在しなかったコンソール
頭をさげすぎたマネージャーがたまりかねて、今ではSSLになってしまったけれども

ぼくの作った、竹製の反射板は健在のようだ

競馬きちがいの板長はお客に絶品の料理を振舞った
また食いたくなる

なつかしい

ちょっと寄り道

Posted by aochiki | 自己紹介 | 2005 12月 22 木曜日 3:10 AM

もうなんでもよくなった
とりあえずもぐりこもうと、受けてみたいろいろと、スタジオ

ぼくは、生の楽器が録りたいのだ、生ドラム、弦、管
打ち込み音楽なんてくそくらえだ

小僧がなまいきなことをと
いっぱいたまった不採用通知

「全部生でやるなんてクラシックぐらいだぞ」といわれた

じゃーそれだ
さっそくクラッシックな会社にアポイント
現場を聞き出してつけまわす、教会、ホール
なんとなくスタッフになちゃった

それにしてもだ、さっぱりわからぬクラッシックな会話
「きみ、知らないでしょクラシック、聴いてないでしょクラシック」

育ちがちがった、クラッシック
終わってしまったクラッシック

終わってしまった大学4年
卒業

再度、ビクタースタジオ

Posted by aochiki | 自己紹介 | 2005 12月 21 水曜日 4:30 AM

やっぱりビクタースタジオだ
あんなにあこがれたビクタースタジオだ

途中で投げ出した電話番、もう雇ってはくれないか

ビクタースタジオにもぐりこむ方法、2つあった
ビクタースタジオ採用、契約社員
ビクターエンタテインメント採用、ビクタースタジオ出向正社員

ビクターエンタテインメントに雇ってもらえばよい
やってみる、まじめに就職活動、スーツだって着てやるさ

さっそく、履歴書

一回目の召集
まだまだ先の就職協定、解禁日
なんだこの集まりは

東大、早稲田、慶応、学歴社会な音楽業界
ぼくだって、一流さ
役に立った慶応ブランド
語学に出ただけのからっぽな慶応ブランド
なにはともあれ、好調なすべりだし

解禁日、全国でいっせいに試験が始まる
1次、筆記
最近、興味をもったテレビCMをあげ、それについて述べよ

2次 面説
なにをきかれたか、さっぱり思い出せない

電話がかかってきた
「きみはスタジオ志望ということなので、ビクタースタジオで最終面接を受けてください」

え、やっぱりそうなるの

こっそり裏道を、慎重に遠回りして
やっとみえてきたゴール
最後の最後で、ひっつかまえられた

ぼくにとっては、おなじみの面接官
あっさり不採用

なんだったんだこの半年間

そして、振り出し

Posted by aochiki | 自己紹介 | 2005 12月 20 火曜日 2:10 AM

アメリカから戻っても
なんとかひっついていた、師匠とつながる線

スタジオができていた
師匠、会社設立
社員は、師匠と、もう一人エンジニア、ぼくの先輩になるやりてのアシスタントエンジニア
そして、ブッキングのねぇちゃん

今日からよろしくお願いします、と先輩に、ぼくと同い年

「勉強では負けるけど、仕事では負けないよ」、なんだかやな感じ

ともあれ、大学3年、すでに内定がもらえた
とはいっても、いまだにペーペーさ
定期は買ってもらえたけれども、相変わらず夜勤のコンビニ

こっちもつながっていた、コンビニ店長
こりもせず、また雇ってくれる

毎日通ってみたけれど
悪い人じゃないけれど、なじめない先輩
何か物足りない、なじめないスタジオ

小さな録音ブースがひとつ
毎日、ギターダビング、歌録り
オケは打ち込みばかり

再び悪魔が、いいのか、これで、こんなんで

師匠のベンツで連れ出された
大きなスタジオを紹介してくれるという
みっちり勉強して戻ってこいという

ぼくの頭はどうにもわけがわからない、どうしたいのやら
しばし、ぼーっとしたいのだ、もう、疲れたのだ

年の瀬、毛布とお泊まりセットをまとめて
スタジオを去る

師匠、お世話になりました

後楽園、友達とスケートに
開放感

年明けて、もうすぐ大学4年
さて、どうすべか

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