ぼくの部屋にはすでに蚊が飛び交うというのに
蚊取りマシーンはどこへいったと
昨年のぼくは季節が過ぎると使い捨てるように、棚の奥にほうりこんだ
液体タンクはカラカラに干からびている
去年もこんなことをやっていた
心地よく眠りにつこうというときに、耳元に蚊のなく声が
何度はたいたところで、しとめた手ごたえはない
またしばらくすると、暗闇の中、耳元を通過する不快な音
たまりかねて、マシーンを求めて部屋中をあさる
見つけたタンクの中身は、からっぽ
着替えもせずに、財布をにぎりしめて、スエットに素足に革靴、妙な格好で真夜中のコンビニ
探してみたけれど、みつからず
タンク、と店員にきいてみる
まだ季節ではないのでと
おれんちにはもう出没しとる、っちゅうねん