ぼくの上に立ちはだかる先輩、目の上のたんこぶ
朝も早くからせっせと掃除、昨日も遅かった、眠い
昼過ぎに、やってきたかと思えば、ソファーに眠りこける
起きたら起きたで、虫の居所が悪いのか、いきなり怒鳴られる
先輩なんてそんなもの
理不尽だ、死んでしまえばいいのにと
ぼくはピンチにたたされる
さっと割って入る先輩に幾度となく救われる
勝手なものだ、やっぱり先輩はすごいのだと
そんなこんなも時の流れは、ぼくの目の上のたんこぶをきれいに消し去った
自由になったぼくは、押し寄せてくる責任の重みをひょいひょいとすり抜ける
何もしょい込まない身軽なぼくは、口にする言葉も軽率だ、重みもない
ぼくの頭の上では不満だけが風船のように意味のない言葉だけを吸い込んで膨らんでいく
中身なんて何もない
風船は今日、割れた
無意味な言葉がとめどなく流れ出る
今日、社長にたてついた
たくさんの責任をしょい込んだ社長にたてついた
でっかい金槌がぼくの脳天をかち割るはずなのに、金槌は降りてこない
何を言ってるのだと、我に返る
目の上のたんこぶがなくなった
自由を手にしたと思ったけれども、不満をぶちまける標的がいない
自分に向けてみる
無責任