目覚ましをかけずに眠りにつくと、いつまでも寝入ってしまう
いつもは目覚ましに加えて、タイマーをかけたテレビの爆音で夢の途中を現実に引き戻される
今日はたっぷりと夢の世界を堪能し、ゆっくりと現実に戻ってきた
相変わらずまったく記憶にない夢なのだけれども
これが自然な生活のリズムだと思うのだ
ところが、世の中はすでに夕暮れ時
夢の世界に8時間も長居すると、ぼーっとした一日を過ごすのだ、なにもやる気がしない
ミクシ-で、承認待ちの友人が1名います!という赤文字を目にしても
あらあらと思うだけでいつまでも点灯させておく
先日、知り合いのライブを見に渋谷の坂を登っていくと
ドクターマーチンがずらりと並ぶ靴屋を発見
ライブはとっくに開場しているというのに
デットストックになった でこ靴をまじまじと眺める、もう生産されないのかと
履いていた靴もドクターマーチン、通のオーラをまきちらす風
すかさず店員につかまった
開演時間に決断を迫られ、店員に金を払って、箱も袋ももらわずに
小さな鞄に押し込んだ
翌日、さっそく新しい靴で出勤だと、表に出て10mでひき返す
なんだこの靴は、歩きにくい靴
郵便屋がやってきて、自分の靴を見つけられずに母親のハイヒールを
門までカクカクしながら、なんだこの靴はと
実家にいた頃のことを思い出す
給料日に新しい靴なんて買いやがってと誰も思いはしないのに
そんなことも気になってか、慣れるまでしばらく履いていくのはやめておくことに
そして、ぼーっとした今日
靴に慣れようと、靴がぼくになじみなさいと
少し離れた本屋まで、寝ぼけた頭をさまそうと、散歩に出かけることに
少しサイズがでかいのか、踏み出すごとに靴が脱げそうになる
変な歩き方になるのを、他人に気づかれまいと平静を装うと
妙な力が加わって、太もものあたりがひきつってくる
目新しい本も見つけられずに、インタネットで儲ける、なんて雑誌を立ち読み
自分との接点が見当らない、無理な話と、とぼとぼ、カクカク帰ってきた
相変わらずぼっーとした頭と太ももには筋肉痛の兆候が加わる
近頃、買いあさっているつげ義春の本を読む
ダメ人間振りに共感