日記

鉛筆の動きが止まった隣の奴の答案用紙を盗み見して
「何だほとんど白紙じゃないか」

こいつにも、父親はいて、母親はいて
ささやかな幸せ、小さな家族
10年後、20年後の息子の姿が親には写る
まだ小学生の息子はわかりもしない

全国模試の会場で
答案に向かうそれぞれに家庭があって
模試の結果に一喜一憂する家族
エリートの父親、ヒステリーな母親

はやばやとあきらめた隣の奴にぼくは憐れむ
暗く、沈んだ家庭、がっかりする母親
自分はバカなんだと思い知らされる

ぼくは下を見る余裕があった
自分は平均よりは上なのだと思っていた
めいいっぱい、時間を使って半分も答案を埋められなかったというのに

平均値を超えることなんて簡単なことだと
ついこのあいだまで思っていたけれども
世の中の半分は人並み以下なのだ
それはとてつもない数だ

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