部屋に花があればいいと思った
朝起きて、水をやり、太陽に当てる
そして、仕事に出かける
帰宅して、花を窓から取り入れて
少し眺める
ぼくの部屋の空気はとても澄んだ色になる
そんなことを考えながら、花屋に行って
さんざん悩んだあげくに、黄色いコスモスを買った
花屋の店員は優しい女の人だという勝手な思い込み
無骨なにぃちゃんはなかなか決められずうろうろするぼくに少々いらついて
花屋の店員が似合わないにぃちゃんと
花屋の客に似合わないぼくと
これくださいと、たった160円の小さなコスモスに
ありがとうございますと包んでくれたにぃちゃんは
やっぱり花屋だ
疑わしきはぼくのほう
この花を枯らさぬように