人の話す言葉がもうわからなくなって
頭はすでに働くことをやめている
耳はいつしか言葉を理解して
せっかく2つあるのだからと考えていた頃も
ノイズ、ノイズとあまりの情報の多さに
くたくたな日々
我慢強かったはずの右耳はとっくにやる気をなくしてしまった
人の話すことの半分も追いつけない
せわしく変わり続ける景色の中で
夜だというのにとてもまぶしくて
頭はずいぶんと前から働くことをやめていて
きみの笑顔ばかりを見続けたいと願った目は
すっかりくたびれてしまった
残された左目の瞳には
きみの悲しむ顔しか映せない